◇コース概要

 市立西宮・尼崎稲園・宝塚北・川西緑台など、標準~上位レベルの公立高校を目指すクラスです。

◇指導方針

 1・2年生の間は数学と英語の学習に集中します。なぜなら、数学と英語は積み重ねの教科であり、基礎内容をおろそかなまま放置していると、仮に高校に入学できたとしても、後々、多大な苦労を背負うことになるからです(とりわけ、英語は、文理を問わず大学受験の必須科目です。理系科目がよほど飛び抜けているなどの特殊な才能がない限り、英語の成績が最低限、人並みに達していなければ、大学受験突破は難しくなります)。

 また、数学と英語の基礎が確立すれば、3年生からは、理科・社会の勉強に集中することができます。そして、兵庫県の公立入試レベルであれば、理科・社会の場合、3年生からの対策で7割以上を取ることも難しくありません(ただし、ここ数年、理科は難化傾向にあります)。中学レベルの勉強なら、短期的な集中学習で成績向上は十分に可能なのです。むしろ、1・2年生からきちんと勉強していても、英数(国)で7割以上を取ることの方が困難といえるでしょう。

 要するに、一般的な学力の生徒であれば、「英数の基礎固め → 3年生からの理科・社会対策」こそが、兵庫県の公立入試に打ち勝つもっとも効率的な学習法なのです。  なお、公立高校の入試において、内申点が重要であることはいうまでもありません。しかし、3年生になってから急に焦りだすのではなく、2年生までに基礎的な学力、とりわけ、数学と英語の本質的な学力・応用力を身につけておくことが重要だといえます。

◇カリキュラム

 公立上位高校クラス数学総論  数学の学習一般にいえますが、とりわけ、中学数学においては、先取りの学習を進めることが最も有効です。そもそも、公立中学の数学の進度はかなり遅めであることに加え、各学年で「代数→関数→幾何」というスパイラル形式で進むため、初学者にとっては、あまり丁寧なカリキュラムとはいえません。したがって、清啓塾では、各分野ごとの集中的な特訓を行い、効率よく数学的な思考を醸成していきます。基本的には、2年生の終わりまでに、中学数学の全分野を終わらせることが目標です。

◆中学1年生

 まずは文字式の計算に慣れてもらいます。2年生で扱う「多項式」の基礎から「文字式の利用」「数量の表し方」「一次方程式の解き方」「不等式」「一次方程式の応用」「連立方程式の解き方」(理解度の高い生徒さんには「2次方程式」まで)も夏までに終わらせます。二学期からは「比例・反比例」と「一次関数」やその応用をマスターします。三学期は中学で習う図形問題の全知識を教えます。

◆中学2年生

 「一次関数」の復習などをこなしつつ、2年生の夏以降は、「二次方程式」・「二次関数」に入ります。なお、「場合の数・確率」もこの学年で扱います。

◆中学3年生

 中学数学の実戦問題演習を進めつつ、複雑な因数分解から3次式の展開なども一部扱います。なお、高校数学の要となる解答プロセスを論理的に書く習慣も中学生のうちに身につけてもらいます。

◆公立高校クラス英語総論

 残念ながら、公立中学の英語教育は多くの問題を抱えています。もっといえば、まともな英語教育の体をなしていません。また、多くの塾でも、学校の教科書をなぞるだけであったり、各文法事項を多少教えるだけで、品詞の重要性や構文にしたがった読み方さえ教えないという驚くべき状況にあります。

 ここでいう「まとも」とは、「外国人とコミュニケーションを取ることをめざす、スピーキングに重点を置く英語教育」ではありません。むしろ逆で、単なるフィーリングではなく、文法の規則・構文にしたがって一文一文の意味を精確に読み取り、なおかつ、英文全体の意味を把握できる、リーディングを主軸とした英語教育を意味します。

 公立中学においては、いっとき流行った過度なまでの会話重視という指導方針は少しずつ改善されてはいるものの、品詞の分類・5文型・構文解析といった英語を読み書きする上でもっとも重要となるフレイムワークを軽視したまま、うわべだけの会話文のやり取りや英文和訳を教えるという砂上の楼閣的教育が未だに続けられています。こうした英語教育では、かろうじて公立高校入試レベルの問題に対応できても(実際は対応できていません)、高校生以降になって読むことになる硬質な英文に対処することは不可能です。

 清啓塾では、第二言語習得論などの知見も活用しつつ、精密な英文読解という最終地点に到達するための文法知識を重要視しています。中学生のうちに体系的な英文法知識を身につけることは、大学合格を目指すにあたってはもちろん、公立高校の入試で出される英文をきちんと読みこなす上でも、必須事項となります。いいかえれば、中学生の間に、一通りの文法体系・構文の知識を身につければ、高校入学後にもこの努力は生きてくるのです。

 昨今、「コミュニケーションを大切に」ということが言われます。大学入試は突破できても「使える英語」が微塵もできないという現状はたしかに問題です。しかし、我々は生まれながら英語に触れていたわけではありません。ノンネイティブがネイティブになるのは不可能であり、「コミュニケーション英語」を学ぶためにも、まずは文法の基礎固めが求められるのです。

◆中学1年生

 まずは、英語の勉強法を身につけていただきます。単語の覚え方、品詞の意味、スペルの法則性などです。その後、be動詞と一般動詞の用法、疑問文、否定文の作り方の基礎を徹底して覚えてもらいます。秋以降は各文法事項にも入ります。

◆中学2年生

 学校教育では疎かにしている、文型の基礎、構文把握を中学生向けに丁寧に解説し、マスターしてもらいます。中学英語で覚えるべき英単語も、中2の終わりまでに完璧にします。

 また、構文の理解と同時に、学校や他塾では教えてもらえない、「英文の読み方」を伝授します。細かい構文解釈だけでは、英文全体を流暢に読みこなすことはできません。しっかり音読を行い、英米人流の読み方を学び、使える英語をモノにすることが大切です。

◆中学3年生

 文法の総復習や構文読解の演習をこなしつつ、簡単な長文読解・短文和訳・英作文の練習に入ります。また、高校レベルの文法事項も教えていきます。清啓塾のカリキュラムをこなせていれば、3年生の春時点で、兵庫県の公立高校入試の問題はかなり簡単に解けるようになっているはずです。 また、一文が正確に読解できることを前提とした上で、長文読解の方法を伝授し、速読の演習を行います。